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応用脳科学アドバンスコース「脳と認知・行動・社会」第1回(竹内先生・坂上先生・渡邊先生)

タイトル「行動経済学と意思決定」

講師紹介

竹内 幹(たけうち かん)先生

  • 竹内先生 写真
    【現職】
    • 一橋大学大学院経済学研究科・准教授
    【ご経歴】
    • 1998年3月一橋大学経済学部卒業
    • 2007年8月ミシガン大学経済学部Ph.D.(博士号)取得
    • 2007年9月~2008年3月カリフォルニア工科大学 Postdoctoral Scholar in Economics
    • 2008年4月~2011年3月一橋大学大学院経済学研究科・専任講師
    • 2011年4月~一橋大学大学院経済学研究科准教授
    • 文部科学省・学術調査官、法務省・司法試験予備試験考査委員、行動経済学会理事などを歴任。
  • 【研究概要】

    現在と未来のトレードオフに直面する個人の時間選好の経済実験、また、アイトラッキング(視線計測)を使って、意思決定にあたって人が「迷うプロセス」について研究している。

  • 【主なご実績】
    • 主要論文に、“Non-parametric test of time consistency: Present bias and future bias”(Games and Economic Behavior, Vol.71),“Multi-object auctions with package bidding: An experimental comparison of Vickrey and iBEA”(共著,Games and Economic Behavior, Vol.68)。言論活動として、「人はなぜ迷うのか~眼球運動と経済的意思決定の関係」」『科研費NEWS2014』、「やさしいこころと経済学:男女の行動の違い」『日本経済新聞』全9回連載、「「年齢別選挙区」で子どもの声を政治に生かせ:余命に応じて議席配分を」『新しい経済の教科書2012』、など。

開催概要

講義内容
行動経済学は消費者の行動の理解に多様な示唆を与える可能性を秘めた研究分野ですが、日本においては実ビジネスへの応用の余地はまだ大きいといえます。本セミナーでは、現在と未来のトレードオフに直面する個人の時間選好の経済実験、およびアイトラッキング(視線計測)を用いた「迷うプロセス」の研究をご紹介するとともに、マーケティングでの応用可能性をもったこれらの行動経済学的な知見をご紹介します。本セミナーを受講することで、実ビジネスにおける行動経済学の活用方法を、より具体的にイメージしていただけると考えています。
日時
2018/10/11(木)13:00~17:30(12:40より受付開始)
※ 竹内先生のご講義は、13:00~14:20です。
場所
エッサム神田1号館 201
(東京都千代田区神田鍛冶町3-2-2)
お問い合わせ先
本アカデミーに関するご質問等は、応用脳科学コンソーシアム事務局ホームページの ▶お問い合わせフォームより、お問い合わせください。

タイトル「意思決定に関わる2つの神経回路」

講師紹介

坂上 雅道(さかがみ まさみち)先生

  • 坂上先生 写真
    【現職】
    • 玉川大学 脳科学研究所 教授
    【ご経歴】
    • 1985年3月東京大学文学部心理学科卒業
    • 1988年3月東京大学大学院人文科学研究科心理学専攻修士課程修了
    • 1990年3月東京大学大学院人文科学研究科心理学専攻博士課程中退
    • 1990年4月東京大学文学部助手
    • 1997年4月順天堂大学医学部助手
    • 2000年6月順天堂大学医学部講師
    • 2001年4月玉川大学学術研究所助教授
    • 2002年4月玉川大学学術研究所教授
    • 2005年4月玉川大学学術研究所脳科学研究施設主任
    • 2007年4月玉川大学脳科学研究所脳科学研究施設主任
    • 2013年4月玉川大学脳科学研究所応用脳科学研究センター主任
  • 【研究概要】

    複数の選択肢の中から、最も好ましい結果をもたらす行動を選択することを意思決定とよびます。我々の研究室では、サルやヒトを対象に、意思決定の神経メカニズムについて調べてきました。サルを使った研究では、目標指向的(モデルベース)意思決定とハビット的(モデルフリー)意思決定が、脳の異なる回路で計算されていることを明らかにしてきました。また、ヒトを対象にした研究では、そのような意思決定に関わる2つの回路が、向社会的行動に異なる役割を果たしていることを示してきました。

  • 【主なご業績】
    • Yamagishi, T, Matsumoto, Y, Kiyonari, T, Takagishi, H, Li, Y, Kanai, R, Sakagami, M: Response time in economic games reflects different types of decision conflict for prosocial and proself individuals. PNAS. in press.
    • 田中 慎吾、小口 峰樹、坂上 雅道. 前頭連合野の認知機能;推移的推論と前頭前野外側部. Brain and Nerve. 68: 1263-1270, 2016
    • Kameda, T, Inukai, K, Higuchi, S, Ogawa, A, Kim, H, Matsuda, T, Sakagami, M: Rawlsian maximin rule operates as a common cognitive anchor in distributive justice and risky decisions. PNAS. 113: 11817-11822, 2016
    • Fermin, A. S. R., Sakagami, M., Kiyonari, T., Li, Y., Matsumoto, Y. & Yamagishi, T. Representation of economic preferences in the structure and function of the amygdala and prefrontal cortex. Scientific Reports, 6: 1-11, 2016
    • Tanaka S, Pan X, Oguchi M, Taylor J, Sakagami MDissociable functions of reward inference in the lateral prefrontal cortex and the striatum, Frontiers. 6: 995, 2015
    • Yamamoto, M., Pan, X., Nomoto, K. & Sakagami, M. Multiple Neural Circuits in Value-based Decision-making. Attention and Performance XXII. (Delgado, M et al., eds.). Oxford Press, 355-369, 2011
    • Pan X, Sawa K, Tsuda I, Tsukada M, Sakagami M: Reward prediction based on stimulus categorization in primate lateral prefrontal cortex. Nat Neurosci. 11: 703-712, 2008

開催概要

講義内容
意思決定とは、複数の選択肢の中からより良い結果をもたらすものを選び出し、実行することである。選択肢がもたらすと予想される報酬と罰の総和を価値と呼び、この価値の生成プロセスが私たちの意思決定を特徴づける。近年の心理学・神経科学的研究は、私たちの脳の中に複数の意思決定プロセスが存在することを明らかにしつつある。事象と報酬の経験的関係を客観的・確率的に結び付けて価値を計算するプロセスは、モデルフリーシステム(直観的意思決定)と呼ばれる。一方、直接経験によって形成された連合を概念や論理によって結びつけ、直接経験していない価値の予測を可能にするプロセスは、モデルベースシステム(熟慮的意思決定)と呼ばれる(Yamamoto et al., 2011)。本講義では、サルを使った神経生理学実験によってわかった、異なる神経回路の働き支えられた2つの意思決定プロセスについて最新の研究成果を紹介するとともに、異なる意思決定プロセスが、どのようにヒトの社会的意思決定に関わるかについても解説する。
日時
2018/10/11(木) 13:00~17:30(12:40より受付開始)
※ 坂上先生のご講義は、14:30~15:50です。
場所
エッサム神田1号館 201
(東京都千代田区神田鍛冶町3-2-2)
お問い合わせ先
本アカデミーに関するご質問等は、応用脳科学コンソーシアム事務局ホームページの ▶お問い合わせフォームより、お問い合わせください。

タイトル「認知・行動の無意識的側面と社会への応用」

講師紹介

渡邊 克巳(わたなべ かつみ)先生

  • 渡邊先生 写真
    【現職】
    • 早稲田大学 基幹理工学部 研究科表現工学科 表現工学専攻 教授
    • 東京大学 先端科学技術研究センター 客員准教授
    【ご経歴】
    • 1995年東京大学文学部心理学科卒業
    • 1997年東京大学大学院総合文化研究科認知行動科学専攻修士課程修了
    • 2001年カリフォルニア工科大学(Caltech)計算科学-神経システム専攻博士課程修了
    • 2001年日本学術振興会特別研究員(順天堂大学医学部第一生理学講座)
    • 2002年National Eye Institute, National Institutes of Health
    • 2003年産業技術総合研究所人間福祉医工学研究部門
    • 2005年科学技術振興機構ERATO下條潜在脳機能プロジェクト意思決定Gリーダー
    • 2007年東京大学先端科学技術研究センター認知科学分野 准教授
    • 2015年〜早稲田大学理工学術院基幹理工学部表現工学科 教授
    • 2015年〜東京大学先端科学技術研究センター 客員准教授
  • 【研究概要】
    • 認知科学・心理学・脳神経科学等の最先端の方法を使って、心を作り出している意識的・無意識的過程の科学的解明を目指す研究に従事。特に、選好行動の無意識的過程やメディアコンテンツの認知科学的分析などのテーマがある。
  • 【主なご業績】
    • Aucouturier, J.-J., Johansson, P., Hall, L., Segnini, R., Mercadié, L., & Watanabe, K. (2016) Covert digital manipulation of vocal emotion alter speakers’ emotional state in a congruent direction. Proceedings of the National Academy of Science., 13 (4), 948-953.
    • Watanabe, K., & Hikosaka, O. (2005) Immediate changes in anticipatory activity of caudate neurons associated with reversal of position-reward contingency. Journal of Neurophysiology,94, 1879-1887.
    • Watanabe, K., Lauwereyns, J., & Hikosaka, O. (2003) Neural correlates of rewarded and unrewarded eye movements in the primate caudate nucleus. Journal of Neuroscience, 23(31),10051-10057.
    • Lauwereyns, J., Watanabe, K., Coe, B., & Hikosaka, O. (2002) A neural correlate of response bias in monkey caudate nucleus. Nature, 418, 413-417.
    • Watanabe, K., Nijhawan, R., & Shimojo, S. (2002) Shifts in perceived position of flashed stimuli by illusory motion perception. Vision Research, 42(24), 2645-2650.
    • Watanabe, K., & Shimojo, S. (2001) When sound affects vision: effects of auditory grouping on visual motion perception. Psychological Science, 12(2), 109-116.
    • Watanabe, K. & Shimojo, S. (1998) Attentional modulation in perception of visual motion events.Perception, 27(9), 1041-1054.

開催概要

講義内容
脳は外界からの情報入力から中枢神経系を経て行動を発現させるまでの情報処理を驚くほどの速さで行っているが、外界の情報は膨大かつ曖昧であり、脳の能力も世界を正確に表現するには絶対的に不足しているように思われる。にもかかわらず私たちがそれなりに安定した日常生活を過ごせるのは、認知・行動のほとんどの部分が、顕在的な表象を持たない無意識な過程によって、巧みに処理されているからである。本講義では、人間の認知行動過程の意識的・無意識的側面を科学的に解明しようとする認知科学という分野を簡単に紹介したあと、社会における認知・行動・意思決定というテーマに絞って研究を紹介し、実験心理学・神経科学での研究を実社会へ還元する視点を提供したい。
日時
2018/10/11(木) 13:00~17:30(12:40より受付開始)
※ 渡邊先生のご講義は、16:00~17:20です。
場所
エッサム神田1号館 201
(東京都千代田区神田鍛冶町3-2-2)
お問い合わせ先
本アカデミーに関するご質問等は、応用脳科学コンソーシアム事務局ホームページの ▶お問い合わせフォームより、お問い合わせください。
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