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2013年12月11日

「私用端末の業務利用(BYOD)動向調査」

BYODとしてデバイス使用を許可している組織は約43%に上る

-業務資料作成のニーズが高いものの、セキュリティに懸念-

調査概要

  1. 調査対象: NTTコム リサーチ(旧gooリサーチ) クローズド調査(*1)
  2. 調査方法: 非公開型インターネットアンケート
  3. 調査期間: 2013年3月8日~2013年3月9日
  4. 有効回答者数: 1,076人
  5. 回答者の属性:

【補足】
(*1) 「NTTコム リサーチ(旧gooリサーチ)
NTTコム オンライン・マーケティング・ソリューション株式会社が提供する、高品質で付加価値の高いインターネットリサーチ・サービスである。
自社保有パネルとしては国内最大級のモニター基盤(2013年11月現在 217万会員)を保有するとともに、「モニターの品質」「調査票の品質」「アンケートシステムの品質」「回答結果の品質」の4つを柱とした「クオリティポリシー」に基づく徹底した品質確保を行い、信頼性の高い調査結果を提供するインターネットリサーチとして、多くの企業・団体に利用されている。

なお、2013年12月9日に、モニター基盤の拡大を機にサービス名称を「gooリサーチ」から「NTTコム リサーチ」と名称を変更し、サービスを提供している。



調査結果




1. BYODの実施状況とユーザーニーズ

1.1 全体概況

■ 現在BYOD(Bring Your Own Device、以下BYOD)として何らかのデバイスの使用を許可している組織は約43%、実際に何らかのデバイスを利用しているユーザーは約47%に上る。
  • システム部門およびユーザーに対して、BYODに用いられているデバイスの現状と今後の予定を質問したところ(複数回答)、「現状システム部門が許可している」デバイスが「特になし」の比率は57.3%、「現状ユーザーが利用している」デバイスが「特になし」の比率は52.7%である。つまり何らかのデバイスの使用を許可している組織が42.7%、何らかのデバイスを利用しているユーザーが47.3%存在することになる。【図1-1-1】
■ ノートPC 、自宅PCといった資料作成に優れたデバイスは、システム部門の許可率以上にユーザーが利用している。一方、スマートフォン、タブレットといった携帯性に優れたデバイスは、システム部門の許可率ほどユーザーは利用していない。
  • 「現状システム部門が許可している」比率と、「現状ユーザーが利用している」比率をデバイス毎に比較すると、ノートPCがそれぞれ28.9%と31.9%、自宅PCがそれぞれ13.5%と18.6%であり、システム部門の許可率以上にユーザーが利用していることが分かる。

    一方、スマートフォンおよびタブレットは、それぞれ22.6%と19.5%、13.4%と5.7%と「現状システム部門が許可している」比率が「現状ユーザーが利用している」比率を上回っている。

    これらのことから、ユーザーは、システム部門の想定以上に職場外での業務資料の作成機会を求めていることが伺える。【図1-1-1】
■ ノートPCは、現状のユーザー利用率、今後の使用許可に関するユーザーの要望率共に最も高い。
  • ノートPCは、「現状ユーザーが利用している」比率が31.9%、今後「ユーザーが要望」する比率が28.4%と、他のデバイスよりそれぞれ10%以上高い。このことから、ユーザーは、BYODに「いつでもどこでも」業務資料が作成できることを望んでいるのではないだろうか。【図1-1-1】

【図1-1-1】BYODに用いられているデバイスの現状と今後の予定

図1-1-1:BYODに用いられているデバイスの現状と今後の予定

1.2  搭載OSの内訳

■ ノートPCおよび自宅PCの搭載OSは、システム部門の許可率、ユーザーの利用率共にWindowsがMacを大きく上回っているが、スマートフォンおよびタブレットの搭載OSは、システム部門の許可率、ユーザーの利用率共に大差はない。また、これは、今後も同様の傾向が続くと思われる。
  • 「現状システム部門が許可している」比率を各デバイスの搭載OSで比較すると、ノートPCはWindowsが28.2%、Macが6.6%、自宅PCはWindowsが13.3%、Macが4.4%とWindowsがMacを大きく上回っている。
    一方、スマートフォンはiPhoneが17.5%、Android端末が17.8%、タブレットはiPad、iPad miniは11.0%、Andoroid端末は8.6%と大差はない。

    同様に、「現状ユーザーが利用している」比率で比較しても、ノートPCはWindowsが30.4%、Macが2.2%、自宅PCはWindowsが17.9%、Macが1.5%とWindowsがMacを大きく上回っている一方で、スマートフォンはiPhoneが8.3%、Android端末が11.6%、タブレットはiPad、iPad miniは4.1%、Andoroid端末は1.8%と大差はない。

    また、これは、「システム部門が許可の予定」「ユーザーが要望」の比率を見ても同様の傾向があることが分かる。

    多くの職場ではPCの搭載OSがWindowsであることを踏まえると、これらのことからも、ユーザーはBYODに業務資料の作成機会を求めていることが伺える。【図1-2-1】

【図1-2-1】 BYODにおける搭載OS

図1-2-1:BYODにおける搭載OS

2. BYODの今後と普及ポイント

2.1 全体概況

■ 現在BYODをルールとして許可している組織は約12%、ルールと禁止している組織は約30%存在するが、今後は、システム部門の予定でそれぞれ約18%、約37%とどちらも増加しており、よりルールとして許可するか否かの姿勢を明確にする傾向にある。
  • システム部門およびユーザーに対して、BYODのルール制定状況と今後の予定を質問したところ、現状では「ルールとして許可」が12.1%、「ルールとして禁止」の比率が29.6%であるが、システム部門の今後の予定ではそれぞれ18.4%、36.8%とどちらも増加傾向にある。

    これは、現状で14.4%存在している「ルールが不明確」である企業が、今後の予定では0.0%となっていることからも分かる通り、企業がよりルールとして許可するか否かの姿勢を明確に示す必要があると認識しているためではないだろうか。【図2-1-1】
■ ユーザーは今後、現状以上にBYODを「ルールとして許可」することを望む比率が増加傾向にある一方、「ルールとして禁止」を望む比率は減少傾向にある。
  • ユーザーが今後、BYODを「ルールとして許可」することを望む比率は19.0%、「ルールとして禁止」することを望む比率は27.4%であり、現状と比較すると、「ルールとして許可」は6.9%増加しているのに対し、「ルールとして禁止」は2.2%減少しており、システム部門とは異なる傾向が見られた。

    これは、ユーザーはシステム部門以上に実務面でのメリットを感じているが、システム部門ではユーザー以上にセキュリティに関するデメリットを感じていることに起因しているのではないだろうか。【図2-1-1】【図2-1-2】【図2-1-3】

【図2-1-1】BYODのルール制定状況と今後の予定

図2-1-1:BYODのルール制定状況と今後の予定

【図2-1-2】BYODにおいて感じるメリット

図2-1-2:BYODにおいて感じるメリット

【図2-1-3】BYODにおいて感じるデメリット

図2-1-3:BYODにおいて感じるデメリット

2.2 普及ポイント

BYODの更なる普及には、システム部門のセキュリティ不安を解消することが必須である。

■ BYODにおける全セキュリティ対策において、「現在実施中」の比率を「今後実施予定」の比率が上回っている。
  • システム部門に対して、BYODにおけるセキュリティ対策の実施状況と今後の予定を質問したところ(複数回答)、全てのセキュリティ対策において、「現在実施中」の比率を「今後実施予定」の比率が上回った。
    また、具体的な7つの対策の全てにおいて、「今後実施予定」の比率が10.0%を超える結果となった。

    これらのことから、システム部門が現状のセキュリティに満足していない傾向にあること、セキュリティに対する感度が非常に高いことが伺える。【図2-2-1】

【図2-2-1】BYODにおけるセキュリティ対策の実施状況と今後の予定(N=533)

図2-2-1:BYODにおけるセキュリティ対策の実施状況と今後の予定(N=533)

  • 「認証・接続制御」とは、パスワード設定(PIN、指紋認証等)やアクセス制御、セキュアな通信網の確保(VPN等)といったセキュリティ対策のことである
  • 「機能制限」とは、利用アプリケーションの制限やダウンロードの制限、端末機能の制限(カメラ、スクリーンショットの禁止等)といったセキュリティ対策のことである
  • 「紛失対策」とは端末データの暗号化・バックアップ・管理や紛失時等の端末位置特定、紛失時の遠隔地からのロック・データ消去といったセキュリティ対策のことである
  • 「自動更新」とはOS、アプリケーションの自動アップデートといったセキュリティ対策のことである
  • 「端末資産管理」とはシリアル番号・導入済みアプリ・各種端末の情報収集、各種設定(セキュリティポリシーや動作設定)の適用といったセキュリティ対策のことである
■ 現在のセキュリティ対策を不十分と考える組織が3割以上あり、妥当か判断できない組織も2割以上に上る。
  • 自らの組織が実施しているセキュリティ対策を不十分と認識している組織が33.8%に上るものの、対策強化を予定している組織はその内の4割程度であり、当面は、過半数がセキュリティ対策不十分のままとなる可能性が高い。また、妥当か判断できない組織も21.6%存在し、安全性が理解しやすいセキュリティ対策が求められている。 【図2-2-2】

【図2-2-2】セキュリティ対策の自己評価 (N=533)

図2-2-2:セキュリティ対策の自己評価 (N=533)


以上